久しぶりの展示です。皆様どうぞ、よろしくお願い致します。
Gallery Café 3 Temporary
166-0002 杉並区高円寺北2-21-6 マツダビル2F
JR高円寺駅 北口より3分 林画材店向かい入口
03-3313-3688
営業時間 15:00から22:00
定休日 毎週月曜および、不定休あり
http://3gallery.net/

cafe3

 

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板橋区立美術館 「発信//板橋//2013 ギャップダイナミクス」
会期:2013年11月26日(火)〜2014年1月5日(日)
年末年始のお休みにはご注意ください。
私以外には、大矢りかさん、金沢寿美さん、中津川浩章さん、丸山常生さん、丸山芳子さんの展示があります。
ご高覧頂けましたら幸いです。どうぞ、よろしくお願い致します。

詳しくは以下のサイトをご覧ください。
http://www.itabashiartmuseum.jp/art/schedule/e2013-05.html

gd1

gd2

 

南青山「白白庵」企画・季節の細事 2013年 8月
「月光彼方」
会期:8月6日(火)-9月1日(日)
不定期にお休みがありますのでご注意ください。

私以外には、
香山洋一さん、角井康宏さん、宮木英至さん、北川チカさんの作品があります。
ご高覧頂けましたら幸いです。どうぞ、よろしくお願い致します。

詳しくは以下のサイトをご覧ください。
http://www.pakupakuan.jp/information/201308.html

paku1

paku2

 

愛知県美術館 2012年度第3期コレクション展
「一分と一億光年 1990年代以降の日本のアート」
会期:9月28日(金)-11月25日(日)

私以外には、
杉戸洋さん、杉本博司さん、藤城凡子さん、森田浩彰さんの作品があります。
ご高覧頂けましたら幸いです。どうぞ、よろしくお願い致します。

CW1

 

 

deem

2012年 6月30日 〜 9月下旬 10:30 - 19:00 定休日:月曜日 / 他2回火曜日 入場無料
神戸市中央区栄町通 3-1-5 第2西本ビル 2F Hairsalon & Gallery deem
http://www.galleryneutron.jp/art_produce/deem2012.html#next

 

kuchibashi

2012年 3月27日 〜 4月19日 10:30 - 20:00 入場無料
京都市下京区四条寺町 藤井大丸7階 くちばしニュートロン
http://www.galleryneutron.jp/KUCHIBASHI/mini_gallery.html


omote3

2012年 2月1日 〜 2月19日(月曜定休)
2月1日の18:00〜20:30に、会場でオープニングパーティーを開催します。
どなたでも参加できますので、こちらも是非よろしくお願い致します。

http://www.neutron-tokyo.com/gallery/schedule/1202/TODA_SHINICHI/index.html

「屹立する白」 に寄せて

 かつて美術の分野でもてはやされた有名なモチーフに、「ミルククラウン」というも
のがあるのをご存知だろうか? 写真で見れば一目瞭然だが、平たい容器に浸されたミル
クの上に一滴のミルクを落下させると、水面(ミルク面)がバシャッと跳ね上がり、そ
の液体の瞬間的な形状が「王冠」のようであることから名付けられた現象である。今ま
でに数多の写真に捉えられ、あるいはポップアートにも転用されてきたのでオリジナル
の出自については不明だが、どうやら先に科学分野で研究されたらしく、美術の分野に
おいてアイコンとなったのがいつ頃からかは分からない。しかし今に至るまで、ミルク
と言えばクラウンと、相場は決まっていた。

 しかしここで、一滴のミルクがもたらす現象よりも遥かに雄々しく、あるいは禍々し
いミルクアートが発表される。無論、作家はミルクアートなどと定義していないが。ミ
ルクを使った瞬間的な造形を切り取る写真、あるいはその現象を動画に収める手法は決
して新しい事では無いと先に前置きした上で、任田進一の試みる行為を探って行きたい。

 彼は写真を主な制作技法としているが、一般的なポートレートや風景写真といった切
り口で提示するタイプの写真家ではない。どちらかと言えば思考が先に存在し、そこで
浮かんだ疑問やアイデアを具現化するためにカメラを構え、時には撮影舞台を自ら演出
し、訪れる事を期待される瞬間を待ち、シャッターを押す。そこには予め用意された
(期待された)現象以外に、予想だにしない多くの奇跡的な現象が連続的に訪れ、レン
ズ越しの彼を興奮させもする。いや、むしろ任田が期待しているのは、「期待(予想)
を超えた何か」であると言えるだろう。予定調和に留まっていようとするならば、彼は
わざわざ動くモチーフ、不定形な被写体を使う必要は無い。液体やそれにまつわる現象
はいつだって不安定であり、動いているからこそ、作家の思い通りになるはずもないの
だから。だとすると任田は、緻密な思考と計算の基に周到に撮影環境・素材・照明等を
用意しながら、一方ではそれらによって現出させたいと思う現象の上を行く新たな光景
を見たいがために、緊張しながらカメラを構えていることになる。計算や仮説を立証さ
せたいと願う「化学者」のようでありながら、同時に作為を超えた次元の新しい現象を
期待する「科学者」でもある。いずれにしても、その眼はファインダー越しに箱庭の宇
宙を捉え、どんな微細な変化も、あるいはその手前の予兆すら見逃すまいと狙っている。
何かが「起こる」一瞬の前の出来事ですらあるのだろう、これらの写真が持つ緊張感と
不気味な様相は、ただごとでは無いと感じさせる。

 野原の草木を写したシリーズを除けば、専ら彼の「箱庭的」写真の素材となっていた
のは「土」だった。しかし、彼のステートメントにもあるように、「3.11」によって自
らの選ぶ素材に恐怖すら感じ、土から離れてみようと思うことになる。そこで登場した
のが「ミルク」である。土は言うまでも無く大地を象徴し、それらが巻き上げる土煙は
自然の猛威を感じさせる。ではミルクはどうなのだろう。イメージだけで言えば母乳か
ら連想される優しさや包容力、生命力を想起するが、任田の写したミルクは彼自身が予
想だにしなかった程、野生的で暴力的な姿を現した- 。 まるで母乳というよりも精液の
ように水中で意思を持つかのように蠢き、粘着性を帯びながら漂う様は明らかに土とは
違った様相である。直接的に生命維持に欠かせない液体は、その行き先を狭い水槽の中
でも必至に探すかのように、自らを吸収する媒体をエロチックに求めているかのごとく。

 任田の写真に映る現象、映像に見せられる一部始終を「偶然の産物」と片付けてしま
うのは、人間の想像力や表現力を過信し過ぎている証拠となろう。箱庭で実現された現
象は、いずれ大きな規模で地球上に再現されない保証は無い。人智を超えた現象、化学
や科学で追いつかない領域が存在するからこそ、私達はそれを美術として楽しむことも
出来るのではないだろうか。そして人々はその中にこそ、何かを予感することも出来る
はずだ。

gallery neutron 代表 石橋圭吾



omote2

グループ展: neutron 東京 / 2011年 7月20日 〜 8月14日(月曜定休)
この空間では初めての展示になります。また初の試みとして、映像作品を出品する予定
です。ご高覧のほど、よろしくお願い致します。
7月20日の18:00〜20:00に、会場で一部出展作家を交えてのオープニングパーティー
を開催致します。任田も出席させて頂きますので、ぜひご参加下さい。

http://www.neutron-tokyo.com/

私達の住む世界を一変させた、未曾有の大災害。三月十一日以前とそれ以後では全く様
相が異なる中、この時代に生きて制作する作家は、果たして何を思い、感じ、生み出そ
うとするのだろうか。現実世界の虚飾が剥がれ落ちた目の前の光景から逃げず「3.11」
以後に制作された作品のみで構成される展覧会。この企画の売上の10%は被災地への義
援金とさせて頂きます。
gallery neutron 代表 石橋圭吾